チョコレートの誤解を解く:ニキビ・鼻血は本当?
はじめに|おいしいチョコに、なぜかついてくる“悪いウワサ”
「チョコを食べるとニキビができるよ」「食べすぎると鼻血が出るから気をつけて」――そんな言葉を、子どものころに言われたことはありませんか?
大人になっても、なんとなく「チョコは体に悪いのかも…」と気にしてしまう人もいるかもしれません。でも、実際にはその“ウワサ”、本当に根拠があるのでしょうか?
チョコレートは、私たちの気分をふっとほぐしてくれるご褒美のような存在。でも、肌荒れや鼻血の原因になると言われることが多く、せっかくのおいしさを素直に楽しめなくなってしまう人も少なくありません。
この記事では、そんなチョコレートにまつわる2つのよくある誤解――「ニキビができる」「鼻血が出る」――について、医学的な視点から本当のところをやさしく解説していきます。
さらに、体に負担をかけずに楽しむ食べ方のポイントや、高カカオチョコレートのうれしい働きもご紹介しますので、今まで少し不安だった方もきっと安心できるはず。
大好きなチョコレートと、もっと気持ちよく付き合うために。まずは“誤解”を解くところから、一緒に始めてみませんか?
「チョコ=ニキビ」は本当?
肌荒れの元は“チョコ”ではなく“食べ方”かも?
「チョコレートを食べるとニキビができる」という話、どこかで一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。でも実は、医学的にはっきりと証明されているわけではありません。
ニキビの大きな原因は、毛穴の詰まりや皮脂の過剰分泌、そしてアクネ菌の増殖といった複数の要因が絡み合って起こるもの。もちろん食事も関係はありますが、「チョコを食べたから絶対ニキビが出る」というような単純なものではありません。
実際に、日本皮膚科学会のガイドラインでも「特定の食品を一律に制限すべき根拠はない」と記されています。つまり、チョコレートに限らず、偏った食事や生活習慣全体が肌に影響を与えるという考え方が一般的です。
研究も賛否両論?チョコが“直接の原因”とは言い切れない
実際の研究でも、チョコレートとニキビの関係ははっきりしません。
たとえば1969年にアメリカで行われた大規模な臨床試験では、大量にチョコを食べたグループとそうでないグループに、ニキビの数に明確な差は見られませんでした。
一方で、2014年には100%カカオのチョコを食べた被験者のニキビの数が一時的に増えたという報告も。ですが、これは特定の環境・条件下での話であり、すべての人に当てはまるわけではありません。
つまり、「チョコがニキビをつくる」という説には、まだ結論が出ていないのが現状です。
ポイントは“量”と“質”、そして“バランス”
実際には、チョコレートに含まれる脂質や糖質を過剰に摂ることで、皮脂分泌が活発になったり、血糖値が急上昇することで肌荒れが起きる可能性はあります。ですが、これはあくまでも「食べすぎた場合」に限った話。
普段の食生活や睡眠、ストレス管理など、さまざまな要因が肌に影響を与えます。バランスの良い食事の中で、適量のチョコレートを楽しむ分には、ニキビとの直接的な関係はほとんど心配しなくても大丈夫です。
とくに高カカオチョコレートのように、糖分を控えめにしてポリフェノールを豊富に含んだものを選べば、むしろ健康や美容にプラスになることも。チョコとのつき合い方を見直すだけで、肌も心もスッキリするかもしれませんよ。
「チョコで鼻血」は迷信?
鼻血の原因は“鼻の中の血管”がほとんど
「チョコレートを食べると鼻血が出る」という話、子どものころに一度は聞いたことがあるかもしれません。でも、実はこれ、医学的にはっきりとした根拠がありません。
鼻血が出るのは、多くの場合、鼻の中にある粘膜が傷つくことが原因です。特に鼻の入り口に近い「キーゼルバッハ部位」と呼ばれる場所には細い血管が集まっていて、ここがちょっとした刺激で切れてしまいやすいんです。
そのため、鼻を強くかんだり、乾燥していたり、無意識に触ってしまったりするだけでも鼻血が出ることがあります。チョコレートを食べたからというより、こうした要因のほうがずっと大きいんですね。
「チョコで鼻血」のルーツは“しつけ”だった?
ではなぜ、こんな話が広まったのでしょうか。その一説として、「甘いものの食べすぎを抑えるためのしつけだった」という見方があります。
昔からチョコレートやお菓子の食べすぎを心配する大人たちが、「そんなに食べると鼻血が出るよ」と言って子どもを注意していた――それがやがて“常識”のように広まったと考えられています。
実際に、JAグループ福岡などでも「医学的根拠は見当たらない」と明言されており、ほとんどが迷信に近いとされています。
もちろん、体温が一時的に上がったり、血流が良くなったりすることで鼻血が出やすくなることはありますが、それをチョコに直結させるのは無理があるようです。
例外はあるけれど、ほとんどの人に問題なし
ただし、ごく一部には注意が必要なケースもあります。
たとえば、チョコレートに含まれるカフェインやチラミンという成分が、血管を拡張させる作用を持っていることは知られています。これが一因となる可能性がゼロではないとする医師の見解もありますが、現時点では臨床データは不足していて、信頼できる証拠にはなっていません。
また、オスラー病という鼻血を起こしやすい遺伝性の病気を持っている方にとっては、食品との関係がまれに影響することもあります。ただ、これはかなり特殊なケースであり、一般的な健康状態の方であれば、過度に気にする必要はないでしょう。
要するに、チョコレートが鼻血の原因になるとは限らないというのが、現代の医学的な見解です。美味しくてつい食べすぎてしまうことがあるかもしれませんが、それも「量」の問題。適度に楽しむ分には、まったく問題ありませんよ。
適量なら健康の味方 ― 食べ方ガイド
どれくらいが“ちょうどいい”?目安を知って安心
「チョコは食べすぎなければ問題ない」と聞いても、実際にどれくらいまでならいいのか迷ってしまいますよね。
厚生労働省の食事バランスガイドでは、チョコレートなどの嗜好品は1日200キロカロリー以内が目安とされています。これは、一般的なミルクチョコレートで約25グラム、板チョコなら1/2枚ほどの量に相当します。
ただし、糖分が少なめの高カカオチョコレートであれば、同じ量でもカロリーや血糖への影響が抑えられる場合があります。そのため、甘さ控えめなものを選ぶことで、安心して楽しむことができます。
また、食べるタイミングや生活リズムによっても感じ方は変わります。空腹時に一気に食べるより、小腹がすいたときや仕事の合間などに、少しずつ味わうのがおすすめです。
“高カカオ”で美肌やリラックスをサポート
近年注目されているのが「高カカオチョコレート」です。カカオ分70%以上のものは、カカオ豆由来のポリフェノールが豊富に含まれていて、抗酸化作用やリラックス効果があるといわれています。
実際、1日5〜10グラム程度の高カカオチョコを継続的に摂ることで、肌の水分量の維持やストレス緩和に良い変化があったという研究も報告されています。もちろん、効果の感じ方には個人差がありますが、美味しくてちょっと健康にもいいという点は、大きな魅力ですよね。
また、ポリフェノールは体に入ってから約2時間後にピークを迎え、24時間以内に体外に排出されてしまう性質があります。つまり、まとめて食べるよりも、1日2回程度に分けて楽しむほうが、より効果的に取り入れられるとされています。
食べる“タイミング”と“合わせ方”も大切
チョコレートをより効果的に楽しむには、ちょっとした工夫もポイントになります。
たとえば、朝のコーヒータイムや、昼食後のひと息にチョコを少しだけ。疲れがたまりがちな夕方に一口味わうと、気分がほぐれやすくなります。仕事の合間に糖分と一緒に気持ちのリセットができるのも、チョコならではの魅力です。
また、糖質の多いお菓子と一緒に食べるより、ナッツやドライフルーツ、あるいは無糖の紅茶などと合わせると、余分な糖分を取りすぎることもなく、自然な甘さを引き立ててくれます。
質の良いチョコを、ちょっとずつ。そんな丁寧な楽しみ方が、毎日の中に小さな満足感と安心を届けてくれます。
おすすめ商品とギフト提案
商品ラインナップ
商品名 |
内容量 |
テイスティングノート |
価格 |
URL |
ジャラクガナッシュ(生チョコ) |
8個入り |
なめらか×濃厚カカオ |
¥1,960 |
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ボンボンショコラ 6個入り |
6個入り |
フルーツ×ナッツ×紅茶の個性派 |
¥2,760 |
それぞれの特徴
ジャラクガナッシュ(生チョコ)
ジャラクのBean to Barチョコレートを贅沢に使った、なめらかな口どけのガナッシュ。インドネシア産カカオ豆を丁寧に焙煎・精製し、そこに生クリームとバターを加えることで、リッチでやさしい味わいに仕上げています。手土産や贈り物にぴったりなサイズ感で、冷蔵で届くため、ひんやりとした食感も楽しめます。
ボンボンショコラ 6個入り
6つの異なる味が楽しめる、華やかな一粒チョコレートの詰め合わせ。ベリーの酸味が爽やかな【アムール】、沖縄の塩が香る【塩キャラメル】、香ばしい【アーモンドキャラメル】、人気の【ピスタチオ】など、色・香り・食感が一粒ずつ異なります。見た目にも美しいチョコレートは、特別なギフトにぴったり。インドネシア産カカオの奥深さと素材の妙が詰まった逸品です。
商品一覧を見る https://jalak-yumex.net/collections/chocolate
まとめ|“チョコは悪者”という思い込みを手放そう
「チョコを食べるとニキビができる」「鼻血が出る」といった話は、長く信じられてきた一方で、医学的に見ると決定的な根拠はないことがわかってきました。
ニキビに関しては、脂質や糖質の摂りすぎが関係する可能性があるものの、チョコそのものが直接の原因とは言えません。鼻血に関しても、食べ物が直接の引き金になることはまれで、多くの場合は乾燥や物理的な刺激などが影響しています。
つまり、適量を守って、バランスのとれた食生活の中でチョコを楽しむぶんには、過度に心配する必要はないということ。むしろ、高カカオチョコレートのように糖分を抑え、ポリフェノールを豊富に含んだものは、健康や美容を意識する方にもぴったりの存在です。
チョコレートは、ただ甘いだけではなく、心をゆるめたり、リラックスさせたりしてくれる小さなご褒美でもあります。大切なのは、良質なチョコを、自分の体調や気分に合わせて、心地よく取り入れること。誤解から解放された今こそ、おいしくて安心できるチョコレートとの付き合い方を見つけてみませんか?
参考情報
-
LUMEDIA「チョコレートはニキビに悪いって本当?」
LUMEDIA (ルメディア) - 正しい医療をもっと簡単に、わかりやすく -
J Clin Aesthet Dermatol 2014論文
PMC -
日本痤瘡研究会Q&A
zasou.org -
JAグループ福岡「チョコ食べ過ぎると鼻血が出るの?」
JAグループ福岡 -
オトナンサー(内科医解説)オトナンサー
-
サワイ健康推進課「侮れない、大人に起こる危険な鼻血」
サワイ健康推進課 -
明治「1日の摂取量の目安」
明治 -
The Times「How healthy is dark chocolate really?」