チョコレートの原料、カカオの木とカカオ豆について
カカオとはどんな木?
チョコレートの原材料となるカカオは、どんな木なのか知っていますか? カカオの木は、高さ4~8m、幹の太さが直径10~20cmの常緑樹です。光沢のある大きな葉が特徴で一年中、緑の葉をつけています。
花の付き方は日本でよく見かける木とは違い、幹や枝に直接、直径1cmほどの小さな白い花が咲きます。たくさん花を付けますが、自然受粉するのはわずか数%しかありません。
受粉すると、長さが20cmほどのラグビーボールのような「カカオポッド」と呼ばれる実がなります。「カカオポッド」が幹や枝にポコポコとなっている姿はユニーク。実は、たてに筋があり、表面はでこぼことしていて、実が熟すると深い赤色になります。
カカオの生育環境は?
カカオは高温多湿の環境を好む植物です。平均気温は27度以上で年間の気温差が少なく、年間降水量は1,500~2,500mm、海抜30~300mという条件を満たす、赤道から南北20度の亜熱帯地域で生育しています。カカオが生育するこのエリアは「カカオベルト」と呼ばれています。 カカオ豆の生産国ランキングは、1位 コートジボワール(220万トン)、2位ガーナ(80万トン)、3位インドネシア(739万トン)、4位ナイジェリア(340万トン)、5位エクアドル(328万トン)※。ジャラクコーヒー&カカオのチョコレートはインドネシア産のカカオ豆を使っています。
※カカオ豆の生産量の多い国 2020年 キッズ外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/kids/ranking/cacao.html
カカオの実のチョコレートになる部分はどこ?
カカオの実「カカオポッド」を開けると、カカオパルプと呼ばれるふわふわの白い果肉の中にカカオ豆が30~40個入っています。これがチョコレートの原料です。
カカオの実からカカオパルプごと取り出して発酵させます。発酵はチョコレートの味を決める大切な作業で、発酵により苦みや酸味が少なくなり、カカオ固有の風味成分が生まれます。
カカオパルプには糖分や水分が含まれていて、発酵の際には微生物の栄養源になります。昔はバナナの葉でくるんで発酵させていました。
発酵後のカカオ豆は水分を多く含んでいるので、保存や輸送ができるように乾燥させる必要があります。天日干しや機械で乾燥させて水分を7%以下まで落とします。 乾燥したカカオ豆は選別や品質検査をした後、梱包して、出荷されます。こうしてカカオ豆ははるばる日本へと届くのです。